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2019/03/01 08:44

大引け概況(詳報): 手がかり材料難で小幅安 無料記事

 2月28日のNY株式市場は、様子見気分が広がるなかで弱含む展開。主要指標のダウ平均は、前日比69.16ドル(0.27%)安の25916.00ドルと小幅ながら3日続落して取引を終えた。ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数も売られ、21.98ポイント(0.29%)安の7532.53ポイントと反落している。
 米中貿易協議の先行きが依然不透明ななか、新たな買い材料に乏しい状態だ。米朝首脳会談で合意を見送ったトランプ大統領がこの日、中国との通商協議についても「交渉がうまく行かなければ同じことをする」と釘を刺すなど、米中合意を巡る懸念がくすぶっている。
 米GDPの上振れも材料視されていない。発表が約1カ月遅れた昨年10〜12月期の実質GDP成長率(年率換算)は前期比で2.6%増(7〜9月期:3.4%増)と市場予想(約2.2%増)を上回ったものの、2カ月前のデータである上、足元で中国経済が減速していることなどから反応薄だった。
 業種別では、S&P500全11業種のうち、ディフェンシブな公益や生活必需品など3業種が強含む一方、8業種が下落。素材やエネルギー、資本財など景気循環セクターの下げが目立つ。石油大手のコノコフィリップス(@COP/U)が1.98%安、化学大手のダウ・デュポン(@DWDP/U)が2.72%安、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が5.60%安、重電大手のゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が4.50%安、肥料大手のモザイク(@MOS/U)が2.80%安と値を下げている。医療保険大手も前日に続き軟調。業界大手のユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)が3.14%安、昨年11月に医療保険大手エトナを買収したCVSヘルス(@CVS/U)が1.15%安と続落した。
 他の個別動向では、医薬品大手のセルジーン(@CELG/U)が8.65%安と急落。今年1月に同業ブリストル・マイヤーズ スクイブ(@BMY/U)による買収で合意した件に関し、ブリストル・マイヤーズの株主が買収に反対する意向を表明したことが懸念材料だ。


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