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2019/04/10 08:46

大引け概況(詳報): 下落、欧米の貿易摩擦や景気の減速を懸念 無料記事

 9日のNY株式市場は、外部環境の不透明感で売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比190.44ドル(0.72%)安の26150.58ドルと続落し、ハイテク銘柄で構成されるナスダック総合指数が44.61ポイント(0.56%)安の7909.28ポイントと反落して取引を終えた。
 まず、欧米関係の悪化懸念が逆風。トランプ大統領がこの日、欧州連合(EU)による航空機大手エアバスへの補助金を不当とし、「110億ドル分の輸入製品に関税を課す」と表明したことが嫌気された。欧米間はすでに自動車や農産品などの貿易問題で対立していたが、同問題が一段と激化する恐れがある。
 また、国際通貨基金(IMF)が9日発表したリポートで、世界経済の2019年予想成長率を3.5→3.3%に下方修正したことも重し。金融危機後に景気回復が始まった2010年以来の低水準となる。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落(公益とコミュニケーションのみ上昇)。なかでも資本財やエネルギー、素材など景気循環セクターの下げが目立つ。建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が2.48%安、重電大手のゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が2.85%安、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が1.29%安、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が9.98%安と値を下げた。
 また、半導体関連などハイテク銘柄も軟調。半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が4.52%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.75%安、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が2.12%安と売られた。


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