2021/03/01 10:36
週間相場見通し:不安定な値動きか、金利上昇を警戒
今週のNY市場は、金利の上昇が警戒される中で引き続き不安定な値動きが想定される。先週のナスダック指数が短期トレンドを示す50日移動平均(13299ポイント)を割り込んだのは、米10年債金利が一時1.6%を突破したことが原因。これにより、高バリュエーションを正当化できにくくなったハイテク銘柄を中心に売られる流れとなった。
金利上昇の背景には、景気が急速に回復していくとの観測がある。ワクチン接種が粛々と進んでいるほか、米下院で27日に1兆9000億米ドル規模の追加景気対策法案が可決されたことなどが要因。これによる景気過熱が意識されたため、金利が先行して上昇し始めた格好だ。
こうした中、目先は主要経済指標の動向に注目が集まる。2月のISM製造業景況指数や非製造業景況指数、雇用統計など重要指標の発表が目白押しであり、予想よりも良かった場合は景気回復観測がさらに強まり、債券売り(金利上昇)に一段と拍車がかかる可能性もあろう。
もっとも、景気や企業業績の回復を見越した金利上昇は、長期的に見れば必ずしも悪材料ではないとの意見もある。先月からの金利上昇が嫌気されたのは、そのペースが想定以上に早かったため。今後は上昇ペースが減速するとみる向きも多く、そうなれば景気や業績のプラス面に市場の関心がシフトしていくと思われる。
また、金融当局の高官による金利上昇に関する発言も重要だ。先週の金利急上昇は、アトランタ連銀総裁やセントルイス連銀総裁による金利上昇の容認発言も一因になっていたが、今週4日に予定されるパウエルFRB議長のオンライン会合で、低金利政策に関する踏み込んだ発言があれば、市場センチメントの安定化に貢献すると期待される。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
金利上昇の背景には、景気が急速に回復していくとの観測がある。ワクチン接種が粛々と進んでいるほか、米下院で27日に1兆9000億米ドル規模の追加景気対策法案が可決されたことなどが要因。これによる景気過熱が意識されたため、金利が先行して上昇し始めた格好だ。
こうした中、目先は主要経済指標の動向に注目が集まる。2月のISM製造業景況指数や非製造業景況指数、雇用統計など重要指標の発表が目白押しであり、予想よりも良かった場合は景気回復観測がさらに強まり、債券売り(金利上昇)に一段と拍車がかかる可能性もあろう。
もっとも、景気や企業業績の回復を見越した金利上昇は、長期的に見れば必ずしも悪材料ではないとの意見もある。先月からの金利上昇が嫌気されたのは、そのペースが想定以上に早かったため。今後は上昇ペースが減速するとみる向きも多く、そうなれば景気や業績のプラス面に市場の関心がシフトしていくと思われる。
また、金融当局の高官による金利上昇に関する発言も重要だ。先週の金利急上昇は、アトランタ連銀総裁やセントルイス連銀総裁による金利上昇の容認発言も一因になっていたが、今週4日に予定されるパウエルFRB議長のオンライン会合で、低金利政策に関する踏み込んだ発言があれば、市場センチメントの安定化に貢献すると期待される。
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