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2019/04/30 08:46

大引け概況(詳報): 小幅続伸、ナスダックは連日で最高値 無料記事

 週明け29日のNY株式市場は、国内景気の底堅さを材料に強含む展開。主要指標のダウ平均は、前営業日比11.06ドル(0.04%)高の26554.39ドルと小幅続伸して取引を終えた。ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数も買われ、15.46ポイント(0.19%)高の8161.85ポイントと3日続伸し、過去最高値を連日で更新している。機関投資家がベンチマークにしているS&P500も上昇し、こちらも最高値を更新した。
 堅調な景気と低金利が併存する「適温相場」への期待が追い風。この日発表された3月の個人消費支出(PCE)が前月比プラス0.9%と市場予想(↑約0.7%)を上回る一方、PCEコア物価指数(食品とエネルギーは除く)が前年同月比プラス1.6%と依然低水準にとどまった(市場予想:↑約1.7%)。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ判断時にPCEコア物価指数をインフレ指標として重視しているため(プラス2%以内が目標)、ハト派的な金融政策が続くと見込まれている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち、金融やコミュニケーションなど4業種が上昇(7業種が下落)。なかでも銀行株の上げが目立った。景気減速懸念の後退で長期債が売られたため、利ザヤの拡大期待で銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ1.44%、1.38%ずつ上昇している。証券大手も買われ、ゴールドマン・サックス(@GS/U)が1.89%高、モルガン・スタンレー(@MS/U)が1.19%高で引けた。
 大型IT銘柄を中心にコミュニケーションセクターも上昇。検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.47%高、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が1.72%高、ツイッター(@TWTR/U)が2.87%高、通信キャリアのエイ ティ アンド ティ(@T/U)が0.65%高と値を上げている(なお、決算期待で買われていたアルファベットは、アフターマーケットで7%超の急落。引け後に発表した1〜3月期決算で、売上高が市場予想を下回ったことが嫌気されている)。
 一方、長期金利が上昇したことで、REITや公益など金利敏感セクターは弱含んだ。また、日用品大手のプロクター&ギャンブル(@PG/U)が1.02%売られるなど、消費セクターの一角も下落している。


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