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2019/07/22 10:08

◇週間相場見通し:もみ合いか 無料記事

今週のNY株式市場は、全体として方向感を欠く展開か。主要企業の4 6月期決算が比較的良い内容となる一方、期待されていた大幅利下げの可能性がほとんどなくなったからだ。

先週のNY市場で主要3指数が軒並み高値圏で推移したのは(15日から16日にかけては軒並み最高値を更新)、今月末FOMCでの0.5%利下げ期待が強まったことが主因だったが、ここに来て金融当局者が大幅な利下げに慎重な発言をし始めたため、利下げ幅は0.25%にとどまるとの見方が支配的になった格好だ。

また、中東や欧州など海外の動向も気がかり材料。イラン情勢の緊迫化に加え、英BREXIT問題の先行き不透明感も改めてクローズアップされ始めた(明日選出される英保守党・党首のスタンス次第で波乱も)。

ただ、冒頭で触れたように米企業の足元業績は総じて良好。ネットフリックスやユナイテッドヘルス、ユナイテッドレンタルズなど一部企業の決算が不調に終わる一方、これまで発表した構成銘柄のうち約8割が予想を上回る内容だった。S&P500構成銘柄の4 6月利益見通しも19日時点で前年同期比+1.0%に改善している(7月11日時点の-0.3%からプラス成長に転換)。今週はフェイスブックやアルファベットの決算発表が予定されているため、結果次第では投資センチメントの改善につながる可能性もあろう。

なお、0.5%の米利下げ期待が後退したとはいえ、世界的な金融緩和の動きは引き続き持続している。今週(23日)発表されるIMFの世界経済見通しで、従来予想の下方修正(または下振れリスクの指摘)が行われる可能性があるほか、今週末発表される米4-6月期GDP成長率速報値も前回(+3.1%)から大幅減速することが確実視されているためだ。世界景気の下振れリスクが警戒されるなか、金融緩和の期待がマーケットを下支えする場面がみられよう。





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