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2019/01/28 11:15

週間相場見通し:神経質な値動きか 無料記事

 今週末から来週にかけてのNY株式市場は、米中貿易協議の行方や主要企業の決算内容をにらみながら揉み合う展開が予想される。ただ、先週末にトランプ大統領が政府機関の一時閉鎖解消に動いたことは安心材料だ。

 米中交渉は一筋縄ではいかないが、過度に悲観的になる必要もない。ロス米商務長官は先週、「中国との問題解決には相当な隔たりがある」と発言。劉鶴副首相の訪米を控え、米中通商協議への警戒感が高まる場面が見られた。もっとも、トランプ大統領が成果を強調したがる一方、対中強硬派が厳しい姿勢を鮮明化する構図は特に目新しいものではない。北京で年初に開催された次官級会議では、当初日程が延長されるなど、長い目で見れば交渉には良好な兆しが散見されている。今回は事前期待が高くないだけにネガティブ・サプライズとなる可能性は低いだろう。

 米国国内の動きでは、主要企業の10〜12月期決算が思ったより良好だった。10〜12月増益率見通しが小幅ながら引き下げられているとは言え、IBMやP&G、ユナイテッド・テクノロジーズ、ザイリンクスなど有力企業の業績が上振れたことは朗報と言える。今週はキャタピラーやアップル、フェイスブック、ボーイングやマイクロソフト、テスラなど決算発表が注目される。

 また、連邦公開市場委員会(FOMC)や主要統計指標の発表もある。FOMCでは政策金利が据え置かれ、パウエルFRB議長の会見でハト派的な姿勢が改めて示されることになろう。一方、週末の1月雇用統計やISM製造業景況指数も注視。いずれも前回から減速するとみられていて、総じて米景気には大きな変化がないことが確認されよう。


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