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2018/11/05 08:39

大引け概況(詳報): 反落、米中貿易摩擦巡り見方が交錯 無料記事

 先週末2日のNY株式市場は、米中貿易摩擦問題の進展を巡り、楽観論がやや後退するなかで売られる展開。主要指標のダウ平均は前日比109.91ドル(0.43%)安の25270.83ドル、ハイテク銘柄で構成されるナスダック総合指数は77.06ポイント(1.04%)安の7356.99ポイントとそろって反落して取引を終えた。
 トランプ大統領がツイッターで前日に「中国の習近平国家主席と長い時間とても良い話しができた。貿易問題を中心に多くのテーマについて話し合った」と投稿したことや「大統領が米中通商合意の草案を作成するよう命じた」と現地メディアが報じたことを受けて、朝方は高く始まった。しかし、米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長がその後、「米中首脳会談は今月に行われるが、合意案草案の作成を指示した事実はない」と先行きに慎重な見方を示したことが嫌気され、マイナス圏に転じている。
 また、時価総額最大のアップル(@AAPL/U)が前日比6.63%安と急落したことも指数を押し下げた。7〜9月期決算が上振れたものの、10〜12月期の売上高ガイダンスが市場予想にやや届かなかったことが嫌気されている。
 アップルをはじめ、大型ハイテク株の決算でさえない結果が散見されるなか、情報技術セクターの下げが目立った。この日は半導体銘柄が売られ、インテル(@INTC/U)が2.30%安、テキサス・インスツルメンツ(@TXN/U)が2.60%安、ブロードコム(@AVGO/U)が3.96%安と下落している。クラウド型ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)とセールスフォース・ドットコム(@CRM/U)も、それぞれ2.30%、2.01%ずつ値を下げた。
 他の個別動向では、食品・飲料大手のクラフト ハインツ(@KHC/U)が9.73%安と急落。7〜9月期決算で純利益が下振れたほか、各種コストの増加が嫌気された。一方、コーヒーチェーン大手のスターバックス(@SBUX/U)は9.71%高で最高値を更新。7〜9月期の業績で、米国の既存店売上高が堅調だったことが好感されている。


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