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2020/11/12 09:10

ファイザーCEOが保有株の一部を売却、約560万ドルを現金化 無料記事

 新型コロナワクチン候補の高い有効性をこのほど発表した製薬大手ファイザー(@PFE/U)を巡り、経営陣の株式売却が話題になっている。証券当局への提出資料によると、同社のアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は9日、保有株の一部を売却し、560万ドル近くを現金化していた(1株当たり平均41.94ドルで13万2508株を売却)。ファイザーは同日、独ビオンテック(@BNTX/U)と共同開発する新型コロナワクチン候補「BNT162b2」について、「第3相臨床治験で9割以上の治験者に抗体反応がみられた」というポジティブな暫定結果を明らかにしたばかりだった。
 ファイザー側は「今回の売却は、ブーラ氏が8月19日に事前に取り決めた(インサイダー取引規制に基づく)「10b5-1」トレーディング計画によるもの」と説明。証券当局のルールの下、上場企業の主要株主や内部関係者が所定のタイミングで所定の数の株式を売買することができる点を強調している。
 上場企業の経営幹部にとって、報酬の大部分を株式の形で受け取るため、定期的に保有株の一部を売却することは一般的だ。ただその一方で、「株価が将来的に上昇すると考えているなら、なぜ株式を処分する必要があるのか?」という点で経営幹部の株式売却の理由を精査する向きもある。
 ファイザー側は現在、新型コロナワクチンの大規模治験を継続中。引き続き、安全性データや追加の有効性データを収集している。現時点では、深刻な安全上の懸念はみられていないという。今月第3週には、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する予定だ。
 ファイザー株は11日、前日比0.47%安の38.50ドルと小幅続落で取引を終えた。


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