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2022/06/09 08:47

米国株大引け概況(詳報):反落、原油高でインフレ懸念が再燃 無料記事

 8日のNY株式市場は、インフレ高進に対する懸念がくすぶるなかで売られる展開。主要指標のダウ平均とナスダック総合指数はそろって3日ぶりに反落し、それぞれ前日比269.24ドル(0.81%)安の3万2910.90ドル、88.96ポイント(0.73%)安の1万2086.27ポイントで取引を終えた。
 この日は、原油先物価格の上昇が逆風だ。WTI先物7月限の清算値は、前日比2.70%高の1バレル122.11ドルと3カ月ぶりの高値水準に上昇。米週間統計でガソリンの在庫が減少していることが確認された。インフレを抑制するための急速な利上げにより、景気が後退するとの懸念が再び広がった格好だ。このほか、米10年債の利回りが節目の3%を超えたことも重荷となっている。
 セクター別では、S&P500指数を構成する全11業種のうちエネルギーを除く10業種が下落。なかでも、資本財セクターの下げが目立つ。農機のディア・アンド・カンパニー(@DE/U)が3.48%安、国際物流大手のユナイテッド・パーセル・サービス (@UPS/U)が3.27%安、鉄道のユニオン・パシフィック(@UNP/U)が3.09%安と売られた。
 商業銀行を中心に、金融セクターも軟調。ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が1.85%安、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が1.59%安、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が1.26%安と値を下げている。 
 他の個別動向では、半導体大手のインテル(@INTC/U)が5.28%安と急落。経営幹部が「景気悪化で需要が低迷する」との見通しを示したことなどが嫌気された。これを受け、他の半導体関連企業にも売りが波及している。


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