2022/04/18 12:55
米国株◇週間相場見通し:神経質な値動きか、内外環境に不透明感
今週のNY株式市場は、全体として上値が重い展開を強いられよう。米国で金融引き締めペース加速観測が強まっていることに加え、ロシアが好戦的姿勢を貫いていることなどが相場の重しになる。
外部要因で最も警戒されるロシアに関しては、首都キーウへの攻撃を再開したほか、「NATO入りを検討するフィンランドの国境に、ミサイルシステムを含む軍備を配置した」と伝えられるなど、スタンスが一段と強硬になっている。
米国国内では、前述したように金融引き締めが速いペースで進展する見通しが強まっている点がネガティブ。5 7月に0.5%の利上げを複数回行う可能性をウォラーFRB理事が示唆するなど、米当局のインフレ抑制姿勢に変化がみられず、今週は21日のパウエル議長らFRB高官の発言が相次ぐため、市場では慎重姿勢が強まりそうだ。
一方、ポジティブな材料としては企業業績に対する期待が挙げられる。S&P500構成銘柄の第1四半期増益率が平均で前年同期比プラス6%超に見込まれるほか、これまで発表された主要企業決算の8割が市場予想を上回ったことがプラスだ。今週発表されるジョンソン・エンド・ジョンソンやネットフリックス、テスラなどの業績が悪くなければ、一定程度の下支え要因になり得よう。
ただ、全体の地合いが悪いだけに、相場を大きく押し上げるほどのインパクトはなさそうだ。
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