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2022/05/02 12:12

米国株週間相場見通し:上値の重い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、内外環境の不透明感でさえない値動きを強いられよう。
 外部環境は依然として厳しい。ウクライナ紛争が泥沼化しているほか、上海ロックダウンの長期化や北京で導入された厳しい行動制限などによる中国景気の下振れ不安が逆風だ。
 米国国内では、引き続き利上げペースの加速が懸念される状態。5月3 4日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.5%の利上げが決定されるーーというのがコンセンサスになっているうえ、年内さらに3 4回の0.5%利上げが見込まれている(場合によっては0.75%もありうる)。インフレ懸念が一段と強まる中にあって、「想定を上回るペースの金融引き締めが必要」とする見方も出てきた。
 また、米国の企業業績も楽観視できない。主要企業の1 3月期業績に関しては、発表済み企業の約8割が事前予想を上回る内容となったが、ネットフリックスやアマゾンのように業務内容や将来見通しが下振れたことで株価が急落する事例など、市場は悪材料により敏感な反応を示す傾向がある。
 ただ、景気の減速観測が広がっていることがかえって僥倖となるかもしれない。4月の住宅販売や第1四半期のGDP、カンザスシティ連銀製造業活動指数などが相次いで下振れたことで、「FRBは厳しい金融引き締めを躊躇するのでは」との期待も出始めているからだ。今週発表される4月の主要経済指標(ISM景況指数や雇用統計など)が大きく下振れれば、マーケットはむしろ好感する可能性がある。


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