先週末15日のNY株式市場は、消費の底堅さや企業業績の好調さが確認されるなかで買いが継続する展開。主要指標のダウ平均が前日比382.20ドル（1.09％）高の3万5294.76ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が73.91ポイント（0.50％）高の1万4897.34ポイントとそろって続伸して取引を終えた（ナスダックは3日続伸）。
　機関投資家がベンチマークとするS&P500も0.75％高の4471.37ポイントと3日続伸し、50日移動平均線（4437ポイント）を上回っている。セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種が上昇（公益や生活必需品、コミュニケーションの3業種は下落）。一般消費財、金融、資本財などの上げが目立った。
　小売売上高が予想外に増加したことなどが追い風だ。9月・小売売上高は前月比0.7％増え（市場予想：約0.2％減）、価格が上昇するなかでも消費が回復しつつあることを反映。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.31％高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.02％高と上げが目立った。長期金利を代表する10年債利回りは1.57％（↑0.06ポイント）に上昇したが、（直近の高値を下回っているせいか）成長株を売り込む動きにはつながっていない。
　主要企業の第3四半期決算が総じて上振れていることも支援材料。（長期金利の上昇で）利ザヤが拡大するなか、好決算を発表した金融大手のゴールドマン・サックス(@GS/U)が3.80％高、オンライン証券大手のチャールズ・シュワブ(@SCHW/U)が3.57％高と買われた。決算が上振れた輸送・物流大手のJBハント・トランスポート・サービシズ(@JBHT/U)も8.74％高と急伸。他の資本財銘柄の上げにつながっている。
　他の個別動向では、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が1.15％安と逆行安で引けた。エバーコアISIによって「戦術的なアンダーパフォーム」の投資判断を付与されたことが嫌気されている。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。