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2022/07/29 08:50

米国株大引け概況(詳報): 続伸、景気悪化で利上げペースの減速に期待感 無料記事

 28日のNY株式市場は、利上げペースの減速期待で買いが続く展開。主要指標のダウ平均が前日比332.04ドル(1.03%)高の3万2529.63ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が130.17ポイント(1.08%)高の1万2162.59ポイントとそろって続伸して取引を終えた(S&P500指数も1.21%高)。
 「景気後退で米連邦準備制度理事会(FRB)は積極的な利上げスタンスを緩めることを余儀なくされる」との楽観論が強まる状態。この日発表された第2四半期(4〜6月)の実質国内生産(GDP)速報値は年率換算でマイナス0.9%という結果で(市場予想:約プラス0.4%)、2四半期連続のマイナス成長となった(形式上「景気後退」とみなされる)。悪いニュースではあるものの、今年上半期にインフレ高進・金利上昇に伴う株価下落基調が続いていたこともあり、逆に「金利低下=株高」につながっている。米国債が買われ、2年債利回りが2.86%(↓0.14ポイント)、10年債利回りが2.68%(↓0.10ポイント)に低下した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が上昇(コミュニケーションのみ下落)。金利低下を受けてREITや公益がともに3%超の上げを記録したほか、景気敏感株・バリュー株やIT株・グロース株ともに幅広く値を上げている。
 決算発表銘柄の動向はまちまち。航空機部品などを手がけるハネウェル(@HON/U)が3.69%高、ハンドメイド製品向けマーケットプレイス大手のエッツィ(@ETSY/U)が9.86%高、自動車大手のフォード・モーター(@F/U)が6.14%高と買われる一方、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が5.22%安、メディア大手のコムキャスト(@CMCSA/U)が9.13%安と急落した。
 他の個別動向では、米上院民主党トップのシューマー院内総務とマンチン議員が税制・エネルギー・気候対策法案を巡り合意に達したことを好感し、新エネルギー関連銘柄が急騰。ネクステラ・エナジー(@NEE/U)が5.17%高、サンラン(@RUN/U)が29.97%高、エンフェーズ・エナジー(@ENPH/U)が7.62%高と値を上げている。


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