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2022/08/19 09:01

7月中古住宅販売件数は前月比5.9%減、6カ月連続のマイナス成長 無料記事

 全米不動産業者協会(NAR)は18日、7月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年率換算ベース)を発表し、前月比5.9%減の481万戸に縮小したことを明らかにした(前年同月と比べると20.2%減)。2015年11月以来の低水準。6カ月連続でマイナス成長となったが、市場予想(約486万戸)ほど悪化していない。
 中古住宅の在庫量は、7月末時点で約3.3カ月分に相当する131万戸に増加した(需給バランスのとれていた通常の在庫状態は4〜6カ月分)。6月末から4.8%増え、前年同月末とほぼ変わらない水準に回復している。
 供給不足を背景に中古住宅の販売価格(中央値)は40万3800ドル。前年同月比で10.8%上昇したが(125カ月連続の上昇)、前月に記録した過去最高値(41万3800ドル)からは1万ドル低下した。
 NARチーフエコノミストのLawrence Yun氏は統計結果について、「販売の継続的な減少基調は、住宅ローン金利が6月上旬に6%のピークをつけた影響を反映している」と分析(注:7月中古住宅販売件数はクロージング件数に基づくため、契約が5〜6月に締結された可能性がある)。その上で「住宅ローン金利が5%近くに低下したため、住宅販売状況がすぐに安定する可能性がある」と予想した。また、「住宅販売・建設が減っているという点では、“住宅不況”を目の当たりにしている」と述べつつも「しかし、住宅価格の面では不況ではない。在庫は引き続きひっ迫し、全国的に価格が上昇し続けており、住宅物件の4割近くが依然として定価を維持している」と補足している。
 中古住宅販売(米国住宅販売市場の約90%)のデータを集計するNARは、約130万人の会員を持つ米不動産業界で最大の団体。会員は住宅用・商業用不動産のブローカー、不動産販売員、不動産管理者、不動産鑑定士、不動産カウンセラーなど不動産業界の関係者で構成されている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

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