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2022/05/23 08:48

米国株大引け概況(詳報): まちまち、引けにかけて下げ渋り 無料記事

 先週末20日のNY株式市場は急落後、引けにかけて下げ幅を急速に縮める展開。主要指標のダウ平均が前日比8.77ドル(0.03%)高の3万1261.90ドル、機関投資家がベンチマークとするS&P500指数が0.57ポイント(0.01%)高の3901.36ポイントと強含む一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数は33.88ポイント(0.30%)安の1万1354.62ポイントと3日続落で取引を終えた。
 インフレ問題やサプライチェーン問題に起因する成長減速懸念が逆風になるなか、主要指数はいったん急落を強いられたが(場中では一時、ダウが1.97%安、S&P500が2.31%安、ナスダックが3.09%安まで下落)、引けにかけて押し目買いが入った。具体的なニュースなどがあったわけではないが、投資家心理の悪化傾向が止まり、一時30台に戻っていたVIX指数(恐怖指数)が改めて30割れの水準に低下している。S&P500はプラス圏に戻る前、1月の過去最高値から下げ幅が20%を超え、一時的に「弱気相場」に入っていた。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇(5業種が下落)。ヘルスケア、REIT、生活必需品、公益などディフェンシブセクターを中心に強含んだ。製薬大手のイーライリリー(@LLY/U)が4.39%高、ファイザー(@PFE/U)が3.59%高、飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が1.63%高、再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が1.08%高と買われている。エネルギー株も強含み、エクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ0.79%、0.57%ずつ上昇した。
 この日発表した決算で、サプライチェーン問題の継続が示されたことは逆風。農機大手のディア・アンド・カンパニー(@DE/U)が14.07%安、半導体装置大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が3.87%安と売られている。また、期待外れの業績・ガイダンスを発表したオフプライス店のロス・ストアーズ(@ROST/U)が22.47%安と急落したため、小売銘柄への売り圧力も継続した。


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