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2022/03/10 08:40

米国株大引け概況(詳報): 急反発、原油急落が支援材料 無料記事

 9日のNY株式市場は、原油安をきっかけに押し目買いが入る展開。主要指標のダウ平均が前日比653.61ドル(2.00%)高の3万3286.25ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が460.00ポイント(3.59%)高の1万3255.55ポイントとそろって5営業日ぶりに反発して取引を終えた。
 ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに急騰していたWTI原油先物が12%安と急落したことが支援材料。◆ロシア・ウクライナ間の停戦交渉(10日)に対する期待感、◆アラブ首長国連邦(UAE)が石油輸出国機構(OPEC)加盟国に増産を促していること、◆米当局が制裁緩和を条件としてベネズエラに石油輸出の拡大を交渉していること――などがプラス材料視されている。原油は急落後でも年初来45%高と上昇基調にあり、短期的にピークをつけたか判断するのは時期尚早だが、投資家心理がやや改善した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が上昇(エネルギー、公益は下落)。このところ軟調だったハイテク株や金融株、消費関連銘柄を中心に買い戻す動きが入った。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が3.50%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が4.59%高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@FB/U)が4.31%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が4.97%高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.19%高と値を上げている。半導体関連も買い戻し。GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)と半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)がそれぞれ6.97%、5.23%ずつ上昇した(SOX指数は3.97%高)。グロース株も買われ、「破壊的イノベーション」銘柄への投資で有名なARKイノベーションETF(@ARKK/U)は5.27%高と続伸している。
 一方、このところ急ピッチな上げが続いていたエネルギー株は安い。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ5.68%、2.50%ずつ下落した。


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