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2021/11/17 08:45

米国株大引け概況(詳報): 反発、小売株やIT株の主導で上昇 無料記事

 16日のNY株式市場は、インフレを巡る消費減速の懸念が薄らぐなかで買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比54.77ドル(0.15%)高の3万6142.22ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が120.01ポイント(0.76%)高の1万5973.86ポイントとそろって反発して取引を終えた。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も0.39%高の4700.90ポイントと反発し、過去最高値に迫っている。
 強い経済指標を好感。10月・小売売上高が前月比1.7%増(市場予想:約1.4%増)と上振れたほか、10月・鉱工業生産指数も前月比で1.6%上昇した(市場予想:約0.9%上昇)。建設業者のセンチメントを表す11月・NAHB住宅市場指数も、83(市場予想:約80)に上向いている。この日発表された主要小売企業の決算も堅調な内容だった。長期金利を代表する10年債利回りは1.63%(↑0.02ポイント)に上昇している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち4業種が上昇(7業種は下落)。一般消費財と情報技術の2セクターで上げが目立ち、ともに1%超の上昇幅を記録した。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.08%高、ホームセンター大手のホーム・デポ(@HD/U)が5.73%高、ロウズ・カンパニーズ(@LOW/U)が4.20%高、モバイル向け半導体大手のクアルコム(@QCOM/U)が7.89%高、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が4.07%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.02%高と値を上げている。ホーム・デポに関しては、業績の上振れが好感された。クアルコムについては、投資家向け会議で「アップル向け販売の縮小基調にも関わらず成長できる」と楽観的な見通しを示したことが刺激材料となった。
 一方、REITや公益、生活必需品などのセクターは弱含み。電力大手のデュークエナジー(@DUK/U)が1.51%安、小売大手のウォルマート(@WMT/U)が2.55%安、飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が0.71%安と値を下げている。ウォルマートはこの日に堅調な決算を発表したが、それほどプラス材料視されなかった。


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