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2022/02/14 09:43

米国株週間相場見通し:上値の重い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、金融引き締め懸念や地政学リスクが嫌気される中で弱含む流れが予想される。
 金融引き締めの懸念は、物価の上昇を背景に一段と高まりつつある状態。先週10日発表された注目の1月CPIは、前年同月比+7.5%と市場予想(+7.3%)を上回り、1982年以来の大きな伸びを記録した。これにより3月FOMCでの利上げ幅が0.5ポイントになるとの見方が強まっている。こうしたなか、先週の米10年国債は一時2%を上回る場面も見られた(週末11日はリスクオフで債券が買われたため金利が低下)。高金利は高バリュエーション銘柄からの資金流出を促すため、目先はハイテク銘柄に逆風が吹きそうだ。
 また地政学リスクに関しては、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性が高まりつつある状態。ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は、「いつでも侵攻が始まる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。こうしたなか、恐怖指数と呼ばれるVIX指数は11日に27.3に悪化するなど(一時は30.9まで上昇)、警戒水位とされる20ポイントを大きく上回った。
 主要企業の業績に絡む好材料も、ほぼ一巡した感がある。これまではアップルやアマゾン、マイクロソフト、アルファベットなどの好決算が相場を下支する場面がみられたものの、今後は業績関連の手掛かり材料に不足することとなろう。


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