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2022/05/11 08:48

米国株大引け概況(詳報): ダウ4日続落、ナスダックは反発 無料記事

 10日のNY株式市場は、インフレ指標の発表を控えるなかで売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前日比84.96ドル(0.26%)安の3万2160.74ドルと小幅に4日続落する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が114.42ポイント(0.98%)安の1万1737.67ポイントと4営業日ぶりに反発して取引を終えた(寄り付きは高く、場中ではそれぞれ1.57%高、2.76%高まで上昇)。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は9.81ポイント(0.25%)高の4001.05ポイントで引けている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち4業種が上昇(7業種は下落)。なかでも大型ハイテク株が含まれる情報技術、コミュニケーションで押し目買いが目立った。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.61%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.86%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.81%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.33%高と上昇している。
 ハイテク株にとっては、金利の低下が支援材料。前日に一時3.20%をつけた10年債利回りが2.99%(↓0.04ポイント)に低下し、3%の大台を割れた。インフレ高進に伴う米金融当局の引き締め加速懸念やロシア・ウクライナ紛争の動向がこれまで注目されてきたが、足元では中国の都市封鎖による需要減少観測も台頭しつつある。原油先物(3%安)が1バレル100ドル台を割り込んだほか、他の商品市況も弱含んだ。市場では翌11日に発表される4月米CPIの結果が注視されている。
 一方、金融、生活必需品、資本財などの7セクターは下落。金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が2.44%安、工業用素材・事務用品大手のスリーエム(@MMM/U)が2.14%安、ホームセンター大手のホーム・デポ(@HD/U)が1.98%安と値を下げた。
 他の個別動向では、一部のグロース株で売りが目立った。決算・ガイダンス絡みの失望感で、AI融資プラットフォームのアップスタート(@UPST/U)が56.42%安と暴落したほか、デジタルヘルスケアプラットフォームのグッドRx(@GDRX/U)が25.86%安、在宅フィットネス企業のペロトン(@PTON/U)が8.70%安と急落している。


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