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2019/10/17 08:44

大引け概況(詳報): 反落、米消費の減速懸念などで 無料記事

 16日のNY株式市場は、米小売売上高の下振れが嫌気されるなかで売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前日比22.82ドル(0.08%)安の27001.98ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が24.52ポイント(0.30%)安の8124.18ポイントとそろって小反落して取引を終えた。
 金融大手バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)や航空大手ユナイテッド・エアラインズ(@UAL/U)など、主要企業の第3四半期(7〜9月)決算が前日に続き、総じて堅調だったものの、朝方発表された米経済指標の悪化が逆風になった。9月の小売売上高が前月比0.3%減と市場予想(約0.3%増)に反して落ち込んだことを受け、これまで米景気を支えてきた個人消費の減速に対する警戒感が強まっている。また、米中協議の先行きにも不透明感が残る状態。トランプ大統領が先週末に「中国が約500億ドルの米農産品を購入する」と述べたことについて、WSJが不確実な点を指摘した。
 S&P500全11業種のうち、5業種が上昇する一方、6業種が下落。なかでもエネルギー株の下げが目立つ。原油価格が反発したにもかかわらず、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が1.71%安、コノコフィリップス(@COP/U)が2.40%安、油田探査大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が2.62%安と値を下げた。素材関連も売られ、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が8.31%安、スティール・ダイナミックス(@STLD/U)が4.12%安、ニューコア(@NUE/U)が2.44%安で引けた。
 また、ハイテク・ネット銘柄の一角も安い。財務・人事管理ソフト大手のワークデイ(@WDAY/U)が11.33%安、ITサービス管理大手のサービスナウ(@NOW/U)が7.16%安、ECサイト構築支援サービスのショッピファイ(@SHOP/U)が6.48%安、ビデオ会議アプリのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が4.81%安、顧客管理ソフト大手のセールスフォース・ドットコム(@CRM/U)が3.78%安と急落した。ワークデイがアナリスト説明会を開催した後、同社の人事管理(HCM)ソフトウェア事業が減速している点を複数のブローカーが指摘したことがきっかけ。ワークデイにとどまらず、他のクラウド銘柄にも成長減速の懸念が広がった。
 ソフトウェア企業のほか、半導体関連も下落。メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.79%安、半導体大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が2.55%安、ラムリサーチ(@LRCX/U)が3.01%安と売られた。


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