2021/10/11 09:53
米国株週間相場見通し:もみ合いか、好悪材料が入り混じる
今週のNY株式市場は、景気回復期待とインフレ懸念の綱引きで揉み合う展開になりそうだ。
市場のセンチメントは全体として良好。中でも、米債務上限を巡る危機がひとまず後退したことは安心材料。上限問題が12月まで先延ばしされたことで、先週前半までの過度な警戒感が薄らいだ格好だ。恐怖指数と呼ばれるVIX指数も、警戒水準とされる20を割り込んでいる。
また、米景気が回復基調にあるとの市場の見方に変化がない点もプラス。実際、足元の経済指標は総じて好結果。9月のISM製造業・非製造業、同マークイットPMIなどが軒並み予想を上回ったほか、注目された9月雇用統計についても(非農業部門雇用者数こそ下振れたが)失業率や時給が大幅な改善を示した。
今週から発表される主要企業の第3四半期決算についても、全体としてポジティブになるとの見方が多い。コロナの影響が消費セクターに悪影響をもたらすとみられるものの、決算発表の皮切りとなる主要銀行(JPモルガンやモルガン・スタンレーなど)は投資銀行部門の堅調さが見込まれている。
もっとも、インフレ懸念には注意が必要。原油価格や時給の上昇を受けて10年国債利回りが1.6%台に突入するなど、テーパリング後の早期利上げ観測を強めかねない状況だ。今週はまた、9月インフレ指標の発表が相次ぐことも気がかり。大幅に上振れた場合は、市場の警戒感を高めよう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
市場のセンチメントは全体として良好。中でも、米債務上限を巡る危機がひとまず後退したことは安心材料。上限問題が12月まで先延ばしされたことで、先週前半までの過度な警戒感が薄らいだ格好だ。恐怖指数と呼ばれるVIX指数も、警戒水準とされる20を割り込んでいる。
また、米景気が回復基調にあるとの市場の見方に変化がない点もプラス。実際、足元の経済指標は総じて好結果。9月のISM製造業・非製造業、同マークイットPMIなどが軒並み予想を上回ったほか、注目された9月雇用統計についても(非農業部門雇用者数こそ下振れたが)失業率や時給が大幅な改善を示した。
今週から発表される主要企業の第3四半期決算についても、全体としてポジティブになるとの見方が多い。コロナの影響が消費セクターに悪影響をもたらすとみられるものの、決算発表の皮切りとなる主要銀行(JPモルガンやモルガン・スタンレーなど)は投資銀行部門の堅調さが見込まれている。
もっとも、インフレ懸念には注意が必要。原油価格や時給の上昇を受けて10年国債利回りが1.6%台に突入するなど、テーパリング後の早期利上げ観測を強めかねない状況だ。今週はまた、9月インフレ指標の発表が相次ぐことも気がかり。大幅に上振れた場合は、市場の警戒感を高めよう。
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