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2021/11/08 08:43

米国株大引け概況(詳報): 主要3指数が最高値、ナスダックは10日続伸 無料記事

 先週末5日のNY株式市場は、景気回復への期待が続くなかで買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比203.72ドル(0.56%)高の3万6327.95ドルと反発したほか、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が31.28ポイント(0.20%)高の1万5971.59ポイントと10日続伸して取引を終えた。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500も0.37%高の4697.53ポイントと7日続伸し、主要3指数が過去最高値を切り上げている。
 雇用市場の回復鈍化懸念が後退したことが追い風。寄り前に発表された10月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比53万1000人増(市場予想:約45万人増)に伸び、失業率が4.8→4.6%(市場予想:約4.7%)に低下した。平均時給も前月比で0.4%増えている(市場予想:約0.4%増)。賃金が上昇したが、利上げの前倒し観測が薄らぐなかで10年債利回りは1.45%(↓0.08ポイント)に低下した。 
 新薬期待も支援材料。製薬大手のファイザー(@PFE/U)が寄り前、新型コロナウイルス感染症の経口薬(飲み薬)に関する中間臨床結果で「入院・死亡リスクを89%減らした」と発表したことが好材料視された。競合するワクチンメーカーのモデルナ(@MRNA/U)や製薬大手のメルク(@MRK/U)がそれぞれ16.56%、9.86%ずつ急落したものの、相場全体にとってはコロナ懸念の後退につながっている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が上昇(ヘルスケアのみ下落)。なかでもエネルギーや資本財、素材など景気敏感セクターの上げが目立った。石油大手のコノコフィリップス(@COP/U)が2.92%高、航空機大手のボーイング(@BA/U)が5.37%高、重電大手のゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が3.35%高と値上がりしている。
 この日は旅行関連銘柄の上げも目立つ。民泊プラットフォーム最大手のエアビーアンドビー(@ABNB/U)が12.98%高、配車サービス米最大手のウーバー・テクノロジーズ(@UBER/U)が4.24%高、旅行予約サイト大手のエクスペディア・グループ(@EXPE/U)が15.63%高と軒並み急伸した。エアビーアンドビーは好決算を発表し、「強い需要が2022年まで続く」と見込んでいる。


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