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2022/05/17 08:43

米国株大引け概況(詳報): ダウ小幅続伸、ナスダックは反落 無料記事

 週明け16日のNY株式市場は、ハイテク株を中心に軟調な展開。主要指標のダウ平均が前営業日比26.76ドル(0.08%)高の3万2223.42ドルと小幅に続伸する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数は142.21ポイント(1.20%)安の1万1662.79ポイントと反落して取引を終えた。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も15.88ポイント(0.39%)安の4008.01ポイントと反落している。
 世界景気の減速懸念は根強い。4月の中国経済統計が軒並み悪化しているほか、5月の米NY連銀製造業景気指数がマイナス11.6と予想外に落ち込み、欧州委員会がユーロ圏の成長率見通しを下方修正した。インフレへの警戒感も継続中。中国上海市が外出制限を段階的に撤廃する方針を示したとの報道が原油高(↑3%超)に繋がったほか、小麦生産大国のインドが小麦の輸出停止を決めたことで小麦先物も急伸している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が下落(4業種が上昇)。エネルギー株が買われる半面、ハイテク株・グロース株売りで一般消費財、情報技術などのセクターが売られた。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が5.88%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.99%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.07%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が2.50%安と下落している。先週末にショートカバーが入ったグロース株も売られ、クラウドフレア(@NET/U)が13.59%安、ドアダッシュ(@DASH/U)が10.74%安と売り込まれた。ARKイノベーションETF(@ARKK/U)も5.92%安と反落した。
 エネルギー株や穀物関連銘柄は高い。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ2.35%、3.06%ずつ上昇したほか、オキシデンタル・ペトロリアム(@OXY/U)が5.68%高と値を上げている。このほか、肥料大手のシーエフ・インダストリーズ(@CF/U)が3.03%高、穀物メジャーのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(@ADM/U)が2.10%高と続伸した。
 米株相場が軟調な半面、相対的に安全資産とされる米国債は買われた。長期金利を代表する10年債利回りは2.88%(↓0.04ポイント)に低下している。


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