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2022/05/09 08:45

米国株大引け概況(詳報): 続落、積極的な利上げ継続に警戒感 無料記事

 先週末6日のNY株式市場は、軟調な相場が続く展開。主要指標のダウ平均が前日比98.60ドル(0.30%)安の3万2899.37ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が173.03ポイント(1.40%)安の1万2144.66ポイントとそろって続落して取引を終えた(ナスダックは連日で年初来安値を更新)。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も23.53ポイント(0.57%)安の4123.34ポイントと続落している。
 雇用統計の堅調な結果を受け、「米金融当局が積極的な利上げを継続する」との警戒感がくすぶっていることが逆風。4月の非農業部門雇用者数が前月比42万8000人増と市場予想(約38万人増)を上回ったほか、平均時給の伸びは前月比0.3%増と市場予想(約0.4%増)をやや下回ったものの、前年同月比で市場予想(約5.5%増)に一致した。労働参加率が62.2%(↓0.2ポイント)に低下するなど、労働需給ひっ迫(=賃金の上昇)継続の観測もあり、長期金利を代表する10年債利回りが3.13%(↑0.09ポイント)に急上昇している。欧州連合(EU)によるロシア産原油の禁輸観測で原油高(↑1.4%)が続いていることもインフレ懸念を後押しした。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落(エネルギー、公益のみ上昇)。なかでも、ハイテク株が含まれるコミュニケーション、一般消費財、情報技術などのセクターで売りが目立つ。EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.40%安、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@FB/U)が2.17%安と弱含んだほか、グロース株の下げが大きかった。セキュリティ・CDNサービスを手掛けるクラウドフレア(@NET/U)が15.68%安、新興セキュリティ企業のクラウドストライク・ホールディングス(@CRWD/U)が8.93%安、オンラインゲームプラットフォームを運営するロブロックス(@RBLX/U)が8.64%安と値を下げている。
 一方、エネルギー銘柄は高い。石油大手のシェブロン(@CVX/U)が2.67%高、コノコフィリップス(@COP/U)が4.70%高、オキシデンタル・ペトロリアム(@OXY/U)が4.25%高と上昇した。



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