2021/12/20 09:35
米国株週間相場見通し:軟調な地合いが継続か
今週のNY株式市場は、インフレ加速や景気減速に対する警戒感が強まる中で下値を探る展開か。週末24日のクリスマスを前に、多くの市場参加者がすでに休日モードに入っていることも買いを手控えさせる要因だ。
インフレに関しては、24日に発表される11月のPCEコアデフレーター(FRBが物価指標として重視)について、10月の前年比+4.1%から+4.5%に加速するとみられていることが不安材料。すでに15日のFOMCで、テーパリング加速(22年3月終了)と22年利上げ見通しの引き上げ(年3回)が示されているが(織り込み済みとして、ネガティブ・サプライズとまでは受け止められなかったが…)、今後さらにインフレが加速するようであれば、想定以上の金融引き締めが警戒されることとなろう。
景気見通しも芳しくない。先週発表された12月のフィラデルフィア連銀景況指数やマークイット製造業・非製造業指数は、軒並み市場予想を下回る結果。今週発表のコンファレンスボード消費者信頼感指数が下振れるようなことがあれば、インフレ加速と景気失速を合わせたスタグフレーションの懸念も浮上しそうだ。オミクロン変異株が想定以上に感染ペースを加速させるなか、欧米各地で厳しい行動制限が採られ始めたことも景気不安を強める要因だ。
もっとも、経済指標に関して期待材料もある。特に、11月の新築・中古住宅販売が改善すると見られていることはプラス。住宅に関連する産業は、川上・川下サプライチェーンの裾野が広いため、これが上向けば景気全般を下支えすることとなろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
インフレに関しては、24日に発表される11月のPCEコアデフレーター(FRBが物価指標として重視)について、10月の前年比+4.1%から+4.5%に加速するとみられていることが不安材料。すでに15日のFOMCで、テーパリング加速(22年3月終了)と22年利上げ見通しの引き上げ(年3回)が示されているが(織り込み済みとして、ネガティブ・サプライズとまでは受け止められなかったが…)、今後さらにインフレが加速するようであれば、想定以上の金融引き締めが警戒されることとなろう。
景気見通しも芳しくない。先週発表された12月のフィラデルフィア連銀景況指数やマークイット製造業・非製造業指数は、軒並み市場予想を下回る結果。今週発表のコンファレンスボード消費者信頼感指数が下振れるようなことがあれば、インフレ加速と景気失速を合わせたスタグフレーションの懸念も浮上しそうだ。オミクロン変異株が想定以上に感染ペースを加速させるなか、欧米各地で厳しい行動制限が採られ始めたことも景気不安を強める要因だ。
もっとも、経済指標に関して期待材料もある。特に、11月の新築・中古住宅販売が改善すると見られていることはプラス。住宅に関連する産業は、川上・川下サプライチェーンの裾野が広いため、これが上向けば景気全般を下支えすることとなろう。
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