2022/08/15 09:01
米国株週間相場見通し:下値の堅い展開か
今週のNY株式市場は、金融引き締めと景気減速の懸念がそろって薄らぐ中で堅調な値動きとなりそうだ。
利上げペース加速の観測は、物価指標の相次ぐ下振れで大きく後退した。7月のCPIが前年比プラス8.5%と市場予想(プラス8.7%)を下回ったうえ、PPIも前月比マイナス0.5%と市場予想(プラス0.2%)を下回る結果(予想外のマイナスに沈む結果)。7月の米輸入物価指数も前月比マイナス1.4%に落ち込み、市場予想(マイナス1.0%)を下回る水準だった。
また、景気後退の懸念も薄らぎつつある。7月の非農業部門雇用者数が大きく上振れたほか、8月のミシガン大学・米消費者態度指数も前月比3.6ポイント上昇の55.1と市場予想(52.5)以上に改善した。
もっとも、足元の米株上昇は一時的な反発に過ぎないとの見方が少なくない。物価に関しては、押し下げ要因がほぼエネルギーだけで、食品は上昇を継続し、住居関連も横ばいと、インフレ期待心理が依然として根強い状態だ。FRB高官発言もまだタカ派的論調なものが多いことから、今週17日に公表される7月のFOMC議事録要旨の内容を見極めたいとの慎重スタンスが強まる可能性もあろう。
実際、先週末12日の米10年債利回りは2.83%台と上昇基調を持続。景気不安が遠のけば、それだけ金利が上昇しやすくなるという構図だ。
いずれにせよ、目先はなお各種指標の動向に一喜一憂する流れか。7月の小売売上高(17日)、8月のフィラデルフィア連銀景況指数(18日)などが注目される。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
利上げペース加速の観測は、物価指標の相次ぐ下振れで大きく後退した。7月のCPIが前年比プラス8.5%と市場予想(プラス8.7%)を下回ったうえ、PPIも前月比マイナス0.5%と市場予想(プラス0.2%)を下回る結果(予想外のマイナスに沈む結果)。7月の米輸入物価指数も前月比マイナス1.4%に落ち込み、市場予想(マイナス1.0%)を下回る水準だった。
また、景気後退の懸念も薄らぎつつある。7月の非農業部門雇用者数が大きく上振れたほか、8月のミシガン大学・米消費者態度指数も前月比3.6ポイント上昇の55.1と市場予想(52.5)以上に改善した。
もっとも、足元の米株上昇は一時的な反発に過ぎないとの見方が少なくない。物価に関しては、押し下げ要因がほぼエネルギーだけで、食品は上昇を継続し、住居関連も横ばいと、インフレ期待心理が依然として根強い状態だ。FRB高官発言もまだタカ派的論調なものが多いことから、今週17日に公表される7月のFOMC議事録要旨の内容を見極めたいとの慎重スタンスが強まる可能性もあろう。
実際、先週末12日の米10年債利回りは2.83%台と上昇基調を持続。景気不安が遠のけば、それだけ金利が上昇しやすくなるという構図だ。
いずれにせよ、目先はなお各種指標の動向に一喜一憂する流れか。7月の小売売上高(17日)、8月のフィラデルフィア連銀景況指数(18日)などが注目される。
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