16日のNY株式市場は、好悪材料が入り混じるなかでまちまちな展開。主要指標のダウ平均が前日比54.57ドル（0.16％）安の3万4934.27ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が15.67ポイント（0.11％）安の1万4124.09ポイントとそろって小反落で取引を終えた。半面、多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、3.94ポイント（0.09％）高の4475.01ポイントと小幅続伸している。
　ロシアのウクライナ侵攻リスクが依然くすぶるものの、この日公表された1月・連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で新たなタカ派材料が示されなかったことを受け、午後から下げ幅を縮小した（S&P500は午後にプラス転換）。過度な金融引き締め懸念がやや和らぐなか、政策金利動向に敏感な2年債利回りが1.52％（↓0.06ポイント）に低下し、長期金利を代表する10年債利回りが2.04％とほぼ横ばいで推移している。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が上昇（上昇幅はすべて1％未満）。エネルギーや素材、資本財など景気敏感セクターが強含んだ。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が0.46％高、油田サービスのシュルンベルジェ(@SLB/U)が3.99％高、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が1.33％高、鉄道輸送大手のCSX(@CSX/U)が1.79％高と値を上げた。
　前日に続き、経済活動再開が追い風になる観光銘柄も上昇。ホテル大手のマリオット・インターナショナル(@MAR/U)が1.14％高、クルーズ大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が2.33％高、オンライン旅行サイト大手のブッキング・ホールディングス(@BKNG/U)が2.58％高、民泊プラットフォーム最大手のエアビーアンドビー(@ABNB/U)が3.65％高と続伸した。
　一方、グロース株の多くが含まれる情報技術、コミュニケーションの2業種は下落。決算発表後に先行き不透明感でEC構築支援サービスのショッピファイ(@SHOP/U)が16.04％安、オンラインゲームプラットフォームのロブロックス(@RBLX/U)が26.51％安と急落した。また、ネット検索大手グーグルがモバイルOS「アンドロイド」のプライバシー保護を強化する方針を掲げたことを受け、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@FB/U)が2.02％安、スナップ(@SNAP/U)が3.43％安、ツイッター(@TWTR/U)が2.00％安と弱含んだ。
　
　


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