先週末20日のNY株式市場は、大型ハイテク株を中心に買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比225.96ドル（0.65％）高の3万5120.08ドルと反発し、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が172.87ポイント（1.19％）高の1万4714.66ポイントと続伸して取引を終えた。
　テーパリング（量的緩和の縮小）の懸念がくすぶるものの、押し目買いが入った。国内外の経済指標が足元で下振れていること、テーパリングが年内に着手される恐れがあること――などが警戒されているが、この日はダラス連銀のカプラン総裁が「デルタ変異株の感染拡大が収まらず、経済の進展に悪影響を及ぼすようであれば、(早期開始という）テーパリングに関する見方を調整する必要があるかもしれない」とコメント。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング計画が発表されない可能性もあるようだ。
　セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。なかでも情報技術やコミュニケーションなど、大型ハイテク株が含まれるセクターの上昇が目立つ。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が2.56％高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が5.14％高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.29％高、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.02％高、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が1.20％高と値を上げた。マイクロソフトやエヌビディアに関しては、ブローカーによる強気見通しが追い風になっている。
　一方、決算の上振れにも関わらず、株価が下落した銘柄も散見された。半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が1.55％安、農機大手のディア・アンド・カンパニー(@DE/U)が2.10％安、アパレル小売大手のロス・ストアーズ(@ROST/U)が2.73％安と反落している。


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