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2022/07/12 08:38

米国株大引け概況(詳報): 下落、インフレや企業業績を見極めへ 無料記事

 週明け11日のNY株式市場は、ハイテク株を中心に売られる展開。主要指標のダウ平均が前営業日比164.31ドル(0.52%)安の3万1173.84ドルと続落し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数は262.71ポイント(2.26%)安の1万1372.60ポイントと6営業日ぶりの反落で取引を終えた。
 インフレや企業業績の動向に市場の関心が集まるなか、先週に続いたハイテク株の上昇基調がストップした形。13日に6月消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、今週からは決算発表シーズンが始まるため、ポジションを調整する動きが強まった。6月CPIは前年同月比↑約8.8%が予想され、5月(↑8.6%)から加速する見通し。また、足元で続くドル高が多国籍企業の業績に与える影響も警戒されている。米国債は買われ、2年債利回りが3.07%(↓0.03ポイント)、10年債利回りが2.99%(↓0.09ポイント)に低下した(景気後退を示唆する「逆イールド」は継続)。
 この日は海外の逆風もマイナス材料。コロナ感染の拡大でマカオがカジノを1週間閉鎖するなど事実上の都市封鎖に踏み切ったことが嫌気されたほか、欧州景気に対する警戒感が続いた(ユーロやポンドが対ドルで下落)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落(公益、REITのみ上昇)。なかでも大型ハイテク株が含まれるコミュニケーション、一般消費財、情報技術の3セクターで売りが目立った。ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が3.03%安、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が4.68%安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が6.55%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.28%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が4.33%安と売られている。また、イーロン・マスク氏が買収計画を撤回したSNS大手ツイッター(@TWTR/U)は11.30%安と急落した。
 このほか、カジノ大手も安い。前述したマカオの都市封鎖を受け、ラスベガス・サンズ(@LVS/U)が6.31%安、ウィンリゾーツ(@WYNN/U)が6.46%安で引けた。


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