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2021/10/12 08:41

米国株大引け概況(詳報): 続落、インフレに伴う成長減速懸念くすぶる 無料記事

 週明け11日のNY株式市場は、原油価格の高騰やインフレに伴う成長減速を巡る懸念がくすぶるなかで売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前営業日比250.19ドル(0.72%)安の3万4496.06ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が93.34ポイント(0.64%)安の1万4486.20ポイントとそろって続落して取引を終えた(コロンブスデーで債券市場は休場)。
 この日は原油先物が一時1バレル82ドル台をつけるなか(約7年ぶりの高値を切り上げ中)、インフレの影響に注目が集まった。エネルギー価格の高騰が生産コストの増加や消費者の可処分所得の低下につながると警戒されている。今週から始まる第3四半期決算の発表シーズンを前に、市場では業績の伸び鈍化やガイダンスの下方修正を懸念する見方が相次いだことも逆風となった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落。消費や融資の伸び鈍化が懸念されるなか、幅広い銘柄が売りに押された。今週に決算発表を予定している金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が2.10%安、モルガン・スタンレー(@MS/U)が2.75%安と値を下げたほか、クレジットカード大手のビザ(@V/U)とマスターカード(@MA/U)がそれぞれ2.24%、2.20%ずつ売られている。
 通信関連銘柄も安い。ケーブルテレビ(CATV)大手のコムキャスト(@CMCSA/U)が4.53%安と大幅続落したほか、通信キャリア大手のエイ ティ アンド ティ(@T/U)が2.76%安、T モバイル US(@TMUS/U)が3.33%安と値下がりした。コムキャストはブローカーの格下げが嫌気されている。
 他の個別動向では、オートメーションソリューション大手のエマソン・エレクトリック(@EMR/U)が2.55%安と続落。傘下の産業用ソフトウェア事業とアスペン・テクノロジー(@AZPN/U)との合併を発表したが、高値での買収が警戒された(アスペンは12.33%高)。


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