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2022/05/02 08:46

米国株大引け概況(詳報): 急反落、ナスダックは4%超の下落 無料記事

 先週末29日のNY株式市場は、IT大手による期待外れのガイダンスをきっかけに、投資家心理の悪化で全面安の展開。主要指標のダウ平均が前日比939.18ドル(2.77%)安の3万2977.21ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が536.89ポイント(4.17%)安の1万2334.64ポイントとそろって急反落で取引を終えた。ダウとナスダックは月間でそれぞれ4.9%、13.3%ずつ下落し、ダウが(コロナ禍が始まった)2020年3月以来、ナスダックが(金融危機のあった)08年10月以来の下げ幅を記録している。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。特にIT大手が含まれる一般消費財(↓約6%)、情報技術(↓約5%)、コミュニケーション(↓約4%)などのセクターで下げがきつかった。なかでもEC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が14.05%安と急落。第2四半期(4〜6月)売上高ガイダンスが下振れ、コロナ禍後の成長鈍化が改めて意識されている。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)も3.66%下落。第2四半期(1〜3月)業績が上振れたものの、サプライチェーン問題が第3四半期(4〜6月)に悪化することを指摘したことが嫌気された。このほか、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)やGPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)などもそれぞれ4.18%安、6.24%安と大きく値下がりした。
 5月3〜4日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、金融引き締めの加速懸念もくすぶる。アップルの決算でサプライチェーン関連コストの上昇が示唆されたほか、3月の個人消費支出(PCE)価格指数が前年同月比で6.6%上昇し(市場予想:約6.7%)、前月(↑6.3%)から加速した。CMEグループの「Fed Watchツール」によると、5月の0.5%利上げに加え、6月の0.75%利上げがほぼ確実視されている状態。米国債が売られ、2年債利回りが2.71%(↑0.09ポイント)、10年債利回りが2.93%(↑0.11ポイント)に上昇した。


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