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2022/06/01 08:46

米国株大引け概況(詳報): 反落、インフレ懸念くすぶる 無料記事

 3連休明け5月31日のNY株式市場は、インフレ懸念がくすぶるなかで弱含む展開。主要指標のダウ平均が前営業日比222.84ドル(0.67%)安の3万2990.12ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が49.74ポイント(0.41%)安の1万2081.39ポイントとそれぞれ7営業日、4営業日ぶりに反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も26.09ポイント(0.63%)安の4132.15ポイントと反落している(5月はほぼ横ばいで終えた格好)。
 連休前までダウが6日続伸、S&P500とナスダックが3日続伸していたこともあり、戻り売りに押された。EUが年末までにロシア産原油の9割を禁止することで合意したことをきっかけに、原油先物が一時急伸(↑約4%)するなど不安定な値動きだったため、インフレ動向に再び注目が集まった(OPECの増産観測で原油先物は午後に反落)。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事からのタカ派発言などもあり、金利が再び上昇したことが逆風となっている(2年債利回りが2.56%と0.08ポイント上昇、10年債利回りが2.84%と0.10ポイント上昇)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落。エネルギーや素材、資本財など景気敏感セクターや公益、ヘルスケアなどディフェンシブセクターが下げた。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ1.63%、2.03%ずつ下落したほか、鉄鋼大手のニューコア(@NUE/U)が3.83%安、再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が2.25%安、製薬大手のイーライリリー(@LLY/U)が3.10%安、飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が2.01%安と値下がりしている。
 一方、ハイテク大手が含まれる一般消費財とコミュニケーションセクターは上昇。今週末の株式分割を控えるアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が4.40%高と急伸したほか、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.10%高、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が1.15%高で引けた。


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