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2021/11/15 10:46

米国株短期相場見通し:底堅い値動きか、インフレ懸念で上値は限定的 無料記事

 今週のNY株式市場は、全体としてしっかりした展開が予想される。景気と企業業績の改善期待が強まっていることがプラスだ。ただ、インフレ懸念が根強いことから上値の余地は限られよう。
 米景気の見通しは、一段と明るくなりつつある。経済指標の上振れ・下振れを示す「米シティ・サプライズ指数」が先週、7月中旬以降で初めてのプラスに転じたうえ、今週発表される10月の小売売上高や鉱工業生産、11月のフィラデルフィア連銀景況指数も軒並み前回からの改善が見込まれる状態だ。
 企業業績も好調。中でも、ハイテク銘柄の上振れ期待が根強い。半導体製造装置大手の東京エレクトロンが22年3月期の連結業績予想を上方修正したこともあり、決算発表を控えるシスコシステムズ(@CSCO/U)やエヌビディア(@NVDA/U)、アプライド マテリアルズ(@AMAT/U)などが動意づく可能性もあろう。
 もっとも、景気改善見通しがインフレ懸念に直結する点には注意を要する。先週一時1.41%台まで低下していた米長期債金利が足元で1.56%台に急上昇するなど(前回の高値水準である1.70%台が視野に入る流れ)、このまま経済指標の好調が続けば早期利上げの観測が再燃する恐れもあろう。


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