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2021/08/31 08:39

米国株大引け概況(詳報): ダウ小反落、S&P500とナスダックは連日の最高値 無料記事

 週明け30日のNY株式市場は、セクターごとに売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前営業日比55.96ドル(0.16%)安の3万5399.84ポイントと小反落する一方、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が136.39ポイント(0.90%)高の1万5265.89ポイントと続伸して取引を終えた。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も0.43%高の4528.79ポイントと買われ、ナスダックとともに過去最高値を連日で切り上げている。
 テーパリング(量的緩和の縮小)についてパウエルFRB議長がハト派的な見解を示したことが好感されつつも、経済成長の減速懸念がくすぶる状態。コロナ変異株「デルタ株」の感染拡大、ハリケーン「アイダ」の襲来、インフラ投資法案の不透明感――などが懸念材料とされた。長期金利を代表する10年債利回りが1.28%(↓0.03ポイント)に低下するなか、大型のグロース株に資金が流れている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が上昇(4業種が低下)。金融、エネルギー、素材など景気敏感・バリュー株が下落する半面、大型ハイテク株が含まれる情報技術、一般消費財、コミュニケーションセクターの上げが目立った。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が3.04%高、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が2.15%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.29%高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.15%高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が2.67%高と値を上げている。アップルに関しては、IDCが「2021年のスマートフォン出荷台数が前年比7.4%増の13億7000万台に伸びる」と予想したこと、「新型iPhoneで低軌道(LEO)衛星通信機能が搭載される可能性がある」と報じられたことなどが刺激材料となった。アマゾンについては、後払い決済サービスを手がけるフィンテック企業のアファーム(@AFRM/U)との提携が好感されている。
 一方、長期金利の低下(利ザヤの縮小懸念)で金融株は下落。ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ1.60%、1.95%ずつ値を下げた。




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