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2021/11/05 08:33

米国株大引け概況(詳報): ダウ小反落、ナスダックは9連騰で最高値 無料記事

 4日のNY株式市場は、ハイテク株を中心に買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比33.35ドル(0.09%)安の3万6124.23ドルと小幅ながら6営業日ぶりに反落する一方、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は128.73ポイント(0.81%)高の1万5940.31ポイントと9日続伸し、連日で過去最高値を更新した。多くの機関投資家がベンチマークとしているS&P500も0.42%高の4680.06ポイントと6日続伸し、こちらも連日で最高値を切り上げている。
 利上げ前倒し観測が薄らいでいることが追い風。前日にパウエルFRB議長が利上げに慎重な姿勢を堅持したことなどを受け、長期金利を代表する10年債利回りが1.53%(↓0.07ポイント)に急低下した。
 企業業績の堅調さも支援材料。この日は携帯電話向け半導体大手のクアルコム(@QCOM/U)が好決算を発表した上、10〜12月期についても市場予想を上回るガイダンスを公表し、半導体チップの供給不足が解消に向かっていることを示唆した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇(5業種が下落)。利ザヤ縮小の懸念で金融株が軟調に転じる半面、大型IT銘柄や半導体関連を中心に大きく買われた。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.75%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.14%高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が1.32%高と上昇したほか、前述のクアルコムが12.73%高と急騰。他の半導体銘柄も連れ高し、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が12.04%高、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が5.34%高、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が5.17%高と値を上げている(主要半導体銘柄で構成されるSOX指数は3.50%高)。
 利ザヤの縮小懸念で金融株は安い。ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ1.31%、2.15%ずつ下落した。コロナワクチン銘柄は急落。21年通期の予想売上高を下方修正したモデルナ(@MRNA/U)が17.89%安と売り込まれたほか、製薬大手のファイザー(@PFE/U)も2.16%安で引けた。ただ、世界で初めてコロナ経口薬(飲み薬)を英国で承認された製薬大手のメルク(@MRK/U)は2.10%上昇している。


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