2022/05/09 14:39
米国株週間相場見通し:軟調な地合いか
今週のNY株式市場は、米国のインフレや金融政策に対する不透明感で上値の重い展開となりそうだ。
米国のインフレ懸念は依然として根強い。注目された先週のFOMCでパウエル議長が「当面は0.5%の利上げを継続する」と明言したため、市場で一旦は「厳しい利上げが遠のく」と好感されたものの(これにより4日の株価が急反発)、「それではインフレを抑え込めない」との不安心理が強まる中、利上げペース加速の思惑で10年債利回りが節目の3%を突破したことが発端となり(週末は3.12%まで上昇)、ナスダックが年初来安値を更新し続けている。
今週もインフレ動向には要注意。11日に発表される4月の米CPIは前年同月比+8.1%と予想され、3月実績の+8.5%から低下するものの、依然として非常に高い水準にある。予想をある程度下回ったところで、ウクライナ紛争長期化や上海のロックダウンによる世界的な物流の目詰まりがある以上、「インフレ懸念後退」と素直に好感することはなさそうだ。
インフレ懸念が強まる一方、一部では景気不安も浮上。先週発表された新規失業保険申請件数が上振れるなど、足元の景気指標が悪化しはじめた感もある。これから金融引き締めが本格化する米国にあって、不況下のインフレ(=スタグフレーション)が警戒され始める状態だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米国のインフレ懸念は依然として根強い。注目された先週のFOMCでパウエル議長が「当面は0.5%の利上げを継続する」と明言したため、市場で一旦は「厳しい利上げが遠のく」と好感されたものの(これにより4日の株価が急反発)、「それではインフレを抑え込めない」との不安心理が強まる中、利上げペース加速の思惑で10年債利回りが節目の3%を突破したことが発端となり(週末は3.12%まで上昇)、ナスダックが年初来安値を更新し続けている。
今週もインフレ動向には要注意。11日に発表される4月の米CPIは前年同月比+8.1%と予想され、3月実績の+8.5%から低下するものの、依然として非常に高い水準にある。予想をある程度下回ったところで、ウクライナ紛争長期化や上海のロックダウンによる世界的な物流の目詰まりがある以上、「インフレ懸念後退」と素直に好感することはなさそうだ。
インフレ懸念が強まる一方、一部では景気不安も浮上。先週発表された新規失業保険申請件数が上振れるなど、足元の景気指標が悪化しはじめた感もある。これから金融引き締めが本格化する米国にあって、不況下のインフレ(=スタグフレーション)が警戒され始める状態だ。
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