詳細
検索 (期間指定)
期間

2022/03/02 08:35

米国株大引け概況(詳報): ダウ続落、ウクライナ危機で原油は100ドル超え 無料記事

 1日のNY株式市場は、地政学リスクが改めて意識される展開。主要指標のダウ平均が前日比597.65ドル(1.76%)安の3万3294.95ドルと続落し、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が218.94ポイント(1.59%)安の1万3532.46ポイントと4営業日ぶりに反落して取引を終えた。
 ウクライナ情勢の悪化が逆風。ロシア軍がウクライナの民間エリアを攻撃していると報じられたほか、衛星写真によってウクライナ首都キエフ近郊にいるロシア軍の車列が40マイル(約64km)以上に上ることが判明している。西側諸国による対ロ制裁でエネルギー供給が滞るとの見方で、WTI原油は急騰。7年ぶりに1バレル100ドルの大台を超え、米国ではインフレによる成長鈍化懸念が強まった。「質への逃避」で米国債が買われ、2年債利回りが1.34%(↓0.09ポイント)、10年債利回りが1.73%(↓0.10ポイント)に急低下している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が下落(エネルギーのみ上昇)。利回りの低下やクレジット市場の混乱が意識されるなか、金融セクターの下げが目立つ。ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が3.77%安、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が3.91%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が5.77%安と値下がりした。クレジットカード銘柄も下げ、ビザ(@V/U)が3.31%安、マスターカード(@MA/U)が4.53%安、アメリカン・エキスプレス(@AXP/U)が8.47%安と急落している。ビザとマスターカードは2月28日、対ロ金融制裁を受けて決済網からロシアの複数銀行を排除した。
 この日はグロース株、バリュー株問わず総じて下落。ハイテク株も軟調になり、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@FB/U)が3.57%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.72%安、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が7.71%安と売られた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース