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2022/03/09 08:55

米国株大引け概況(詳報): 4日続落、ウクライナ情勢巡る懸念が続く 無料記事

 8日のNY株式市場は、ウクライナ情勢を巡る懸念が続くなかで値動きが不安定な展開。主要指標のダウ平均が前日比184.74ドル(0.56%)安の3万2632.64ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が35.41ポイント(0.28%)安の1万2795.55ポイントとそろって4日続落で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も30.39ポイント(0.72%)安の 4170.70ポイントと売られている。ただ、小型株を代表するラッセル2000指数は11.68ポイント(0.60%)高の1963.01ポイントと逆行高で引けた。
 (前日までのエネルギー高・株安の動きを受け)この日は中盤から急落した株式を買い戻す動きが一時的に広がったものの、その後に戻り売りに押されて失速した(S&P500は一時1.80%高の4276.94ポイントまで上昇)。米バイデン大統領が対ロ追加制裁としてロシア産原油・天然ガスなどの輸入を禁止したことで、一時的に「(マイナス材料の)噂で売って事実で買う」動きとなったが、主要株価指数は再びマイナス圏に沈んでいる。インフレ高進に伴う金融引き締め懸念がくすぶるなか、米長短金利は上昇した(2年債利回りが0.05ポイント高の1.60%、10年債利回りが0.08ポイント高の1.85%)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落。なかでも生活必需品、ヘルスケア、公益などディフェンシブセクターの売りが目立った。飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が3.96%安、食品大手のゼネラル・ミルズ(@GIS/U)が5.78%安、外科手術システム大手のインテューイティブ・サージカル(@ISRG/U)が7.98%安と下落している。一時反発基調だった大型ハイテク株も戻り売りに押され、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.10%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.17%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.05%安と弱含んだ。
 一方、エネルギー銘柄は引き続き高い。石油大手のシェブロン(@CVX/U)が5.24%高、油田サービス大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が7.08%高と買われた。クリーンエネルギーにも物色対象が広がり、太陽光発電向けマイクロインバーターのエンフェーズ・エナジー(@ENPH/U)が10.82%高と急伸している。


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