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2022/07/04 08:42

米国株大引け概況(詳報): 反発、金利の低下が支援材料 無料記事

 先週末1日のNY株式市場は、押し目買いの展開。主要指標のダウ平均が前日比321.83ドル(1.05%)高の3万1097.26ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が99.10ポイント(0.90%)高の1万1127.84ポイントとそろって反発して取引を終えた(ナスダックは5日ぶり反発)。
 企業業績の悪化や景気の鈍化などが懸念される一方、金利の低下が支援材料。この日発表された6月のISM製造業景況感指数が53.0と(6月:56.1)と市場予想(約54.5)を下回り、景気が鈍化しつつあることが確認されるなか、2年債利回りが2.83%(↓0.12ポイント)、10年債利回りが2.88%(↓0.13ポイント)に低下した。米アトランタ連邦準備銀行の予測モデル「GDP Now」によると、第2四半期(4〜6月)GDP成長率が前期比2.1%減(従来予想:1.0%減)に落ち込むと予想されており、「米金融当局の利上げサイクルが従来予想より早く止まる」との観測がくすぶっている。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。公益や生活必需品などディフェンシブセクターを中心に幅広く買われた。再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が4.00%高、飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が2.34%高、ファストフードチェーン大手のマクドナルド(@MCD/U)が2.46%高と値を上げている。金利低下で住宅建設銘柄にも買いが入り、DRホートン(@DHI/U)が5.89%高、トール・ブラザーズ(@TOL/U)が5.54%高で引けた。
 IT大手やグロース株も高い。EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.15%高、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.62%高、新興セキュリティ企業のクラウドストライク(@CRWD/U)が6.34%高、クラウド型電子署名サービスのドキュサイン(@DOCU/U)が6.69%高と買われた。
 一方、半導体関連銘柄は安い。業績ガイダンスの下振れでメモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.95%安と売られたほか、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が4.20%安、半導体装置大手のラムリサーチ(@LRCX/U)が7.35%安と急落した(SOX指数は3.83%下落)。
 なお、週明け4日は独立記念日で休場となる。3連休前ということもあり、1日の出来高は通常よりやや少なかった。


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