29日のNY株式市場は、投資マインドの改善で買いが続く展開。主要指標のダウ平均が前日比338.30ドル（0.97％）高の3万5294.19ドルと4日続伸したほか、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が264.74ポイント（1.84％）高の1万4619.64ポイントと続伸して取引を終えた。
　ロシア・ウクライナ間の和平交渉が進展したとのニュースが支援材料。ロシア側がキエフ近郊での軍事作戦を縮小することで合意し、両大統領による会談に前向きな姿勢を示したと報じられている。米国側から懐疑的な見方が出るなど先行き不透明感はくすぶるものの、市場は額面通りに受け止めた格好だ。場中では2019年以来で初めて2年/10年債利回りが一時的に「逆イールド」になるなど（＝「景気後退」の兆しとされる）、景気鈍化を懸念する向きもあるが、中盤から一段高となっている。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が軒並み上昇（エネルギーは下落）。なかでもハイテク株・グロース株が含まれる情報技術、一般消費財、コミュニケーションの3セクターで上げが目立つ。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.91％高と11連騰を記録したほか、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.52％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@FB/U)が2.80％高、ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)が3.63％高と値を上げた。グロース株も買われ、「破壊的イノベーション」銘柄への投資で有名なARKイノベーションETF(@ARKK/U)は6.46％高と大幅続伸している。
　このほか、自動車大手のフォード・モーター(@F/U)とゼネラル・モーターズ(@GM/U)がそれぞれ6.48％、4.61％ずつ上昇したほか、観光関連銘柄も上昇。オンライン旅行サイト大手のブッキング・ホールディングス(@BKNG/U)が4.18％高、航空大手のデルタ・エア・ラインズ(@DAL/U)が3.08％高と値を上げた。


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