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2021/10/04 08:31

米国株大引け概況(詳報):反発、メルクのコロナ治療薬に期待 無料記事

 先週末1日のNY株式市場は、新型コロナ経口薬が普及するとの期待で買われる展開。主要指標のダウ平均とナスダック総合指数はそろって反発し、それぞれ前日比482.54ドル(1.43%)高の3万4326.46ドル、118.12ポイント(0.82%)高の1万4566.70ポイントで取引を終えた(ナスダックは6日営業日ぶりに反発)。
 医薬品大手のメルク(@MRK/U)はこの日、開発中の新型コロナ経口治療薬「モルヌピラビル」の第3相臨床試験の中間結果で、「入院や死亡のリスクがほぼ半減した」と明らかにした。米医療当局に対し、緊急使用許可の申請を急ぐ方針だ。同薬の普及で経済活動が正常化に向かうとの見方から、経済再開の恩恵を受ける銘柄を中心に買いが広がった。
 米経済指標の改善もプラス材料。9月のISM製造業景況感指数は市場予想(約59.5)に対して61.1と、4カ月ぶりの高水準を記録した。前月(59.9)から低下が見込まれていたものの、市場予想に反して上振れた。新型コロナ変異株の感染拡大が続いているものの、米製造業の堅調さが示された形だ。
 ダウ平均構成銘柄では、メルクが8.37%高と急伸したのをはじめ、ウォルト・ディズニー(@DIS/U)が4.04%高、アメリカン・エキスプレス(@AXP/U)が3.83%高、ビザ(@V/U)が3.46%高と買われている。
 セクター別では、S&P500指数を構成する全11業種のうち公益事業を除く10業種が上昇。なかでも、エネルギーの上げが目立つ。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)が3.59%、2.84%ずつ上昇したほか、EOGリソーシズ(@EOG/U)が4.54%高、コノコフィリップス(@COP/U)が3.44%高、シュルンベルジェ(@SLB/U)が2.43%高と値を上げている。
 一方、メルクの発表に伴う需要の減少懸念で、コロナワクチンメーカー2社の株価は急落。ノババックス(@NVAX/U)が12.40%安、モデルナ(@MRNA/U)が11.37%安に沈んだ。


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