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2022/09/02 09:18

2Q上振れもオクタ34%安、買収したAuth0との統合問題が懸念材料 無料記事

 1日のNY株式市場では、企業向けクラウドID管理サービスを手掛けるオクタ(@OKTA/U)が前日比33.70%安の60.60ドルと暴落して取引を終えた。販売チームの統合に問題があることを会社側が認めたため、成長ペースの減速が警戒されている。
 前日引け後に発表された第2四半期(5〜7月)決算が43%増収・赤字縮小で上振れたものの、昨年に買収したAuth0との統合問題に市場の注目が集まった。トッド・マッキノン最高経営責任者(CEO)は電話会議の冒頭で「予想以上の収益性を達成したが、Auth0とOktaの販売チームの統合に関する課題やマクロ面での緩やかな逆風によって、販売面の指標は望ましいものではなかった」とコメント。今年の2月1日(新会計年度の初め)に統合に着手したものの、想定より難航していることを明らかにした。Auth0販売員の離職率が予想以上に高く、トレーニングが必要な新規採用者が多数いることも成長の足を引っ張っているという。
 こうしたなか、契約済みの残存パフォーマンス義務(RPO)は25%増の27億9000万ドルと伸び悩んだ。向こう12カ月で認識される見込みのcRPOは36%増の15億ドルにとどまる。会社側は第3四半期(8〜10月)のcRPOについて、15億4000万〜15億5000万ドル(前年比30〜31%増)に鈍化すると見込んだ。
 長期目標は再評価中。ブレット・ティゲ最高財務責任者(CFO)は電話会議で、Auth0との統合問題やマクロ経済の不確実性などを踏まえ、26年度目標(年商40億ドル)を再検討していることを明らかにした。
 ブローカーの間では、格下げの動きが目立つ。例えばニーダムは最新リポートで、投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げた。「堅調な四半期業績だったが、Auth0の統合を巡る逆風が加わり、予想以上に売上が抑制され、マクロ面の逆風が加速した」とコメント。「通期ガイダンスの上方修正は、第2四半期の上振れ幅より小幅にとどまった」と指摘し、先行きに警戒感を示した。


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