2022/01/17 10:10
米国株週間相場見通し:上値の重い展開か
今週4営業日(本日17日はキング牧師生誕記念日で休場)のNY株式市場は、金融政策や景気の動向を気にしながら神経質な値動きになりそうだ。米FOMC(25 26日)を前に、FRB高官が発言を控える「ブラックアウト期間」に入るため、全体として様子見気分が強まろう。
金融政策に関しては、ここに来て早期利上げの観測が一段と強まる流れ。金利先物の動きを基に利上げ確率を算出する「フェドウォッチ」によると、先週時点で3月の利上げ予想が8割を超えた。FRBのブレイナード理事も先週13日、米上院の公聴会で「テーパリング完了後、できるだけ早く利上げを開始する準備に入る」と述べている。
景気見通しもやや厳しくなってきた。先週末14日に発表された12月の米小売売上高は、前月比1.9%減と市場予想(0.1%減)を大幅に下回る結果。インフレの影響で小売全般(ネット通販を含む)が苦戦したほか、オミクロンの感染拡大によって外食も不振だった。
なお、今週は主力銘柄(ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカ、ネットフリックス、P&Gなど)の決算発表が相次ぐため、企業業績の動向にも注意を要する。S&P500構成銘柄の10-12月期決算に関しては、平均増益率が22%前後に上向くことが見込まれているものの、先週末に発表されたJPモルガンの決算内容が悪かったため(増益だが主力のトレーディング収入が予想以上に悪化し、これが嫌気されて同銘柄は大幅安)、期待先行で買い上げられる流れにはなりにくい。
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