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2021/09/29 08:32

米国株大引け概況(詳報): 急落、米債利回りの上昇に警戒感 無料記事

 28日のNY株式市場は、投資家心理が悪化するなかで急落する展開。主要指標のダウ平均が前日比569.38ドル(1.63%)安の3万4299.99ドルと5営業日ぶりに反落したほか、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が423.29ポイント(2.83%)安の1万4546.68ポイントと3日続落して取引を終えた。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も売られ、90.48ポイント(2.04%)の4352.63ポイントで終了。50日移動平均線を改めて下回った。
 インフレの長期化やテーパリング(金融緩和の縮小)の開始が警戒されるなか、米長期金利を代表する10年債利回りが1.54%(↑0.05ポイント)と急上昇を続けていることが嫌気されている(先週前半は1.30%前後で推移していた)。前日とは異なり、売りの対象がバリュエーションの高いハイテク株に限定されず、景気敏感株・バリュー株含め幅広く売られた。投資家心理を表すとされるVIX指数は23近くまで上昇している。
 他のネガティブ材料にも反応した可能性がある。非営利民間調査団体の米コンファレンス・ボードが発表した9月の消費者信頼感指数(CCI)が109.3と市場予想(約115)を下回ったほか、民主党のウォーレン上院議員が(ハト派寄りの)パウエルFRB議長の再任に反対する意向を表明した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が下落(エネルギーのみ逆行高)。なかでも3%弱の下落幅を記録した情報技術、コミュニケーションの下げが目立った。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が3.62%安、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が3.72%安、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が3.66%安、ソフトウエア大手のアドビ(@ADBE/U)が4.12%安と売られている。半導体銘柄も軒並み軟調で、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が4.44%安、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が6.90%安と値下がりした(主要半導体銘柄で構成されるSOX指数は3.80%安)。


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