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2021/08/16 08:42

米国株大引け概況(詳報): 小幅続伸、ダウ平均とS&P500が連日で最高値  無料記事

 先週末13日のNY株式市場は、投資家心理が堅調ななかで強含む展開。主要指標のダウ平均が前日比15.53ドル(0.04%)高の3万5515.38ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が6.64ポイント(0.04%)高の1万4822.90ポイントとそろって小幅続伸で取引を終えた(ダウ平均は4日続伸)。多くの機関投資家がベンチマークとしているS&P500も0.16%高の4468.00ポイントと堅調に推移し、ダウ平均とともに連日で最高値を切り上げている。なお、小型株を代表するラッセル2000は0.93%安の2223.11ポイントと続落で引けた。
 経済指標が強弱まちまちな結果を受け、テーパリング(金融緩和の縮小)の前倒し観測が薄らいでいることが追い風。12日に発表された週間の新規失業保険申請件数は3週連続で減少し、7月の生産者物価指数(PPI)はコア指数とともに上振れたものの、この日発表された8月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は70.2と約10年ぶりの低水準に落ち込んだ(市場予想:約81.2)。物価の上昇やコロナ感染の再拡大が消費者心理に響いている。これを受けて、長期債を代表する10年債の利回りは、1.28%(↓0.08ポイント)に急低下した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が上昇。なかでも生活必需品やヘルスケア、公益、ハイテクなどのセクターが強含んだ。食肉加工大手のタイソンフーズ(@TSN/U)が2.34%高、製薬大手のファイザー(@PFE/U)が2.62%高、再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が0.54%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.05%高と値を上げている。ファイザーに関しては、米食品医薬品局(FDA)が「免疫機能が弱い人を対象にコロナワクチンの3回目接種を認める」と発表したことが刺激材料となった。また、半導体銘柄も買い戻され、SOX指数が0.67%上昇している。
 一方、エネルギーや金融、資本財など景気敏感株・バリュー株は弱含み。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が1.01%安、金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が1.12%安で引けた。


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