2021/08/23 09:35
米国株週間相場見通し:上値の重い展開か
今週のNY株式市場は、景気の先行き不透明感でさえない値動きとなりそうだ。
このところの市場では、米景気のピークアウト観測が強まりつつある。前週に続き、先週も重要経済指標(7月の小売売上高や住宅着工件数など)が下振れたほか、将来の景気動向を占う8月のNY連銀製造業景気指数やフィラデルフィア連銀景況指数なども予想を大幅に下回ったためだ。ワクチンの接種が思うように進んでいないことも懸念材料。米国の新規感染者数の7日間移動平均が13万を超えるなか、サービス業などがさらなる苦戦を強いられるとの見方が広がりつつある。
また、米国の金融緩和政策の縮小に対する不安心理も相場の重しだ。7月のFOMC議事録で年内のテーパリング開始が示される中、今週末に予定されるジャクソンホール会議でパウエル議長が踏み込んだ発言を行うかどうかが警戒される状態。もっとも、10年債利回りが足元で低下傾向を示していることから、「すでにテーパリング議論は相場に織り込まれた」とする見方もある。
一方で、米国のインフラ投資法案への期待感は根強い。8月10日に上院で承認され、夏休み明けの9月から下院で審議される運びとなる。財源問題など与野党の食い違いが大きく、スムーズに進展するとは考えにくいが、軟調な市場を下支えする要因にはなり得るだろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
このところの市場では、米景気のピークアウト観測が強まりつつある。前週に続き、先週も重要経済指標(7月の小売売上高や住宅着工件数など)が下振れたほか、将来の景気動向を占う8月のNY連銀製造業景気指数やフィラデルフィア連銀景況指数なども予想を大幅に下回ったためだ。ワクチンの接種が思うように進んでいないことも懸念材料。米国の新規感染者数の7日間移動平均が13万を超えるなか、サービス業などがさらなる苦戦を強いられるとの見方が広がりつつある。
また、米国の金融緩和政策の縮小に対する不安心理も相場の重しだ。7月のFOMC議事録で年内のテーパリング開始が示される中、今週末に予定されるジャクソンホール会議でパウエル議長が踏み込んだ発言を行うかどうかが警戒される状態。もっとも、10年債利回りが足元で低下傾向を示していることから、「すでにテーパリング議論は相場に織り込まれた」とする見方もある。
一方で、米国のインフラ投資法案への期待感は根強い。8月10日に上院で承認され、夏休み明けの9月から下院で審議される運びとなる。財源問題など与野党の食い違いが大きく、スムーズに進展するとは考えにくいが、軟調な市場を下支えする要因にはなり得るだろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。