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2022/08/03 08:45

米国株大引け概況(詳報): 続落、地政学的緊張や金利上昇などが逆風 無料記事

 2日のNY株式市場は、前日に続き売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前日比402.23ドル(1.23%)安の3万2396.17ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が20.22ポイント(0.16%)安の1万2348.76ポイントとそろって続落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も弱含み、27.44ポイント(0.67%)安の4091.19ポイントと続落している。
 ペロシ下院議長の訪台を巡る地政学的緊張でマイナス圏で寄り付いた後、いったんは上昇に転じたが、引けにかけて再び下落した。7月にラリーが続いていた反動で、短期的な過熱感が意識されている。
 FRB当局者のタカ派発言が相次いだことも相場の逆風。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁はこの日、インフレ抑制の取り組みがまだ達成に「ほど遠い」とし、利上げが続くことを示唆した。また、シカゴ連銀のエバンス総裁やクリーブラント連銀のメスター総裁もFRBの政策転換を否定している。長短金利は急上昇し、2年債利回りが3.05%(↑0.18ポイント)、10年債利回りが2.75%(↑0.18ポイント)となった。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落した。下げ幅は、REIT、金融、資本財、素材が1%余り、ほかの業種が1%未満と総じて小幅だった。
 個別では、金利上昇で住宅建設銘柄が安い。DRホートン(@DHI/U)が5.20%安、トール・ブラザーズ(@TOL/U)が5.33%安、KBホーム(@KBH/U)が5.51%安と値を下げた。このほか、景気敏感株の一角も軟調。建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が5.82%安、航空機大手のボーイング(@BA/U)が3.42%安、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が3.40%安と売られている。
 一方、決算発表銘柄の一角は急伸。アクティビストの大口出資公表で画像収集アプリのピンタレスト(@PINS/U)が11.61%高、業績の上振れで配車サービス米最大手のウーバー・テクノロジーズ(@UBER/U)が18.90%高と値を上げた。


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