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2023/02/09 08:47

米国株大引け概況(詳報):反落、金融引き締めの長期化を懸念 無料記事

 8日のNY株式市場は、米利上げの早期停止に対する期待が後退するなかで売られる展開。主要指標のダウ平均とナスダック総合指数はそろっては反落し、それぞれ前日比207.68ドル(0.61%)安の3万3949.01ドル、203.27ポイント(1.68%)安の1万1910.52ポイントで取引を終えた。
 米連邦準備理事会(FRB)の複数高官によるタカ派的な発言が逆風。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は同日、「インフレを鈍化させるため、数年間は政策金利を景気抑制的な水準に維持する必要があるかもしれない」と述べた。また、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が「金利を少なくとも5.4%まで引き上げる必要ある」との見方を示したほか、FRBのウォラー理事とクック理事も利上げを継続する必要性を主張している。
 時価総額の大きいアルファベット(@GOOG/U)の急落も重荷。新たにローンチした人工知能(AI)搭載チャットボットの実演説明に関し、「不正確な回答を作成した」と報じられた。検索サービスでのAI活用でマイクロソフトに出遅れるとの懸念が広がるなか、グーグルの株価は7.68%安と大きく売られている。
 セクター別では、S&P500指数を構成する11業種がすべて下落。なかでも、コミュニケーションサービス・セクターの下げがきつい。グーグルのほか、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が4.27%安、ゲームソフト大手のアクティビジョン・ブリザード(@ATVI/U)が3.58%安、メディアグループ大手のコムキャスト(@CMCSA/U)が2.29%安に沈んだ。
 情報技術セクターもさえない。IT機器大手のアップル(@APPL/U)が1.76%安と値を下げたほか、半導体大手のテキサス・インスツルメンツ(@TXN/U)が3.81%安、ネットワーク機器大手のシスコシステムズ(@CSCO/U)が1.84%安、クラウド顧客管理大手のセールスフォース(@CRM/U)が0.96%安と値を下げている。


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