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2023/02/27 10:08

米国株週間相場見通し:上値の重い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、利上げ長期化の不安で軟調な地合いが続きそうだ。
 米利上げに対する見方は、足元で一段と厳しくなっている。先週末(24日)発表された1月の米個人消費支出(PCE)コア物価指標が前年同月比+4.7%と前月(+4.6%)から加速し、市場予想(+4.3%)を大幅に上回ったことで、米国のインフレ傾向が改めてクローズアップされた格好。FRBが重視していることで知られる同指標の上振れは、市場の警戒感をさらに高めたことになる。
 景気指標が強すぎる点も、今の相場にとってはマイナス材料。2月のシカゴ連銀全米活動指数やミシガン大学消費者マインド指数がそろって上振れる中、「米景気が思ったより堅調なため、利上げ停止時期が遠のく」と受け止められている。また、FOMC(1/31-2/1)議事録がタカ派的な内容だったことも逆風(数人が0.5%利上げを主張)。これを受けて、米10年債利回りは一時3.97%台(24日引けは3.943%)まで急騰する場面がみられた。
 こうしたなか、今週も2月ISM製造業・非製造業指数など重要経済指標の発表や、FRB高官の発言が相次ぐだけに、投資家心理は慎重姿勢に傾きやすい。また、企業業績にも警戒感がくすぶる。調査会社リフィニティブによると、米主要企業の4-6月期決算はトータルで減収減益に落ち込む見通しだ。


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