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2023/10/12 09:37

米国株大引け概況(詳報):4日続伸、長期金利の低下基調を好感 無料記事

 11日のNY株式市場は、インフレ懸念が重しとなったものの、米長期金利が連日で低下したことを手がかりに買い優勢となった。主要指標のダウ平均は前日比65.57ドル(0.19%)高の3万3804.87ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数は96.84ポイント(0.71%)高の1万3659.68ポイントとそろって4日続伸で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、18.71ポイント(0.43%)高の4376.95イントと4日続伸で引けている。
 米10年債の利回りは、前日の4.65%台から4.55%台に低下。朝方公表された9月の米卸売物価指数(PPI)が前月から加速したことについても(予想を上回る前年比2.2%の上昇)、米連邦準備理事会(FRB)の政策判断に影響はないとの見方が広がっている。実際、FRB関係者の間では「追加利上げの必要性は低い」との認識が相次ぐ状態。FRBのウォラー理事が11日、「足元の金利高がインフレ鎮静化につながる可能性がある」と述べたほか、アトランタ連銀のボスティック総裁も10日、現在の金融政策は十分に抑制的だとして、「当局はこれ以上政策金利を引き上げる必要はない」と発言している。
 取引時間中に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月19〜20日開催分)では、大半のメンバーが「年内にもう一回の利上げが適切」とする一方、数人のメンバーが「利上げ休止が正当化される」としていたことが判明した。こうした中、「米連邦準備理事会(FRB)はハト派(緩和的)スタンスに舵を切る」との期待も出ている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち8種が上昇。不動産や公益事業などの上昇が目立つ一方、エネルギーや生活必需品などが小幅に下落した。
 大型ハイテク株では、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.81%高、NS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.86%高と買われた。


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